ゲーム制覇記録

ゲーム制覇記録

名作を味わいつつ、自己の地平を広げるため次の制約を課す 一つ 古今東西のあらゆる名作をプレイする 二つ オリジナルをプレイする 三つ 発売順にプレイする 四つ クリアできなければレビューしない 五つ 説明書以外のヒントは見ない 六つ バランスを壊す裏技は使わない

Heavy Rain -心の軋むとき-をクリア。たしかによく出来てる。

Heavy Rainをクリアした。

もともと、ちょっと残虐性がありそうな鬱ゲームかと思い、敬遠していたのだが、PSのオリジナルソフトの中で、ひときわ評価が高いこともあってプレイしてみた。

プレイしてみてわかったのだが、選択肢によりゲームのストーリーが少し変化するタイプのゲームで、たしかに残虐・鬱展開がありそうだが、私はそういう選択肢を拒否したので、結果としてそんなに鬱なゲームでも残虐なゲームでもなく進行し、思ったよりずっと楽しむことができた。

嫌な選択肢を拒否しても問題なくゲームを進行することができるし、必ずしもバッドエンディングになるわけでもないようだから、心の赴くままに行動すれば良いと思う。

分岐は裏で発生してる事件の大筋を変えるようなことは基本的にはなく、登場人物が生き残るかどうか等に影響する。そんなに凝ったものではないシンプルなものである。だから、選択肢が正しいかどうか、過度に気にしないで良いと思う。

私は最高のエンディングではないが、特に重視していた点について、満足行くエンディングにたどり着くことが出来た。

 

それから、このゲーム、難易度選択がある。

最初ハード的な少し難しいものを選んでプレイしたが、いわゆるクイックタイムイベント・QTAが難しくなるだけのようだった。

ストーリー分岐はQTAによっても起きるのだが、このようなアドベンチャーゲームの分岐がやたら難しいQTAで進行するのも、あまり嬉しくないし、QTAのやり直しができないため、よほど拘りがなければ、難易度はノーマル以下にしたほうが良いゲームだ。

QTAをやり直すためにリセットするようになると、ゲーム本来の面白さを損なうと思うし、適度に簡単な方がQTA自体を楽しめると思う。

また、操作系はかなり特殊で操作しやすいとは言えないが、美しいグラフィックと、わりかし人を引き付けるストーリーで思ったより楽しむことができた。

特に人の表情や動きが繊細で、良くできており、そのことが、登場人物への印象深さに繋がり、ゲームの魅力になっていると感じた。

 

ネタバレになるので、記載できないが、推理小説ばりのストーリーも本格的でまさに映画のような作品だ。

ただよくよく後から考えてみると、相当重要な、根幹的な伏線が回収されないで終わってしまったり、お話としてはちょっと破綻しているような気もする。全マルチエンディングをみたら、回収されるのだろうか?そういう気があまりしないのだが…。ま、楽しかったら良しとしよう。

 

プレイ時間はマルチエンディングのコンプなどを目指すことがなければ、そんなに長くもないので、消費コンテンツとしてpsnowなどでプレイできるのならぜひおすすめする。

残念な点として、日本語版は、性的シーンがCEROの規制によりカットされているので、その部分にきたらyouture等で閲覧したほうが良いと思う。

特に濡れ場でのヒロインの表情や、胸の造形もよく出来ているので、この点は非常に残念だ。

このような大人向けのゲームでストリップ程度の、ライトなセクシーシーンまでカットするCEROという団体には怒りを感じる。芸術作品や表現の自由への配慮なく、作成された作品を我が物顔で編集してしまう点、常識の通じない、偏執的な組織と言っていいだろう。規制の仕方は他にもいろいろあるのだ。

それから、もう一つの気になる点は、かなり重要なエンディングの分岐が、プレイヤーの判断や意志に関係ない点だ。上述したQTEでミスった場合もその一つだが、その他にもそういうのが存在する。

どれも時間制限のようなものがあり、気が済むまで試すことが出来ず失敗するとそのまま不本意なストーリーに突入して進行していってしまう。

まあ、やり直しを前提にしていると言うことなのかもしれないが、この分野のゲームとして、あまり良いこととは言えないと感じる。

だが、良いゲームである。

 

・クリアまでのプレイ時間 10時間くらい
・私的評価 名作 (傑作・名作・良作・凡作・駄作の5段階)