名作と誉れ高い「悪魔城伝説」をクリア。感動した!
ファミコンの悪魔城ドラキュラの3作目、悪魔城伝説をクリアした。
このゲーム、往年のゲーマーの中では非常に評価の高いゲームであるが、当時その時代に小学生として過ごしてきた私は、何故かこのゲームをプレイしたことがなかった。
当時の私には2作目はプレイした思いがあるのだが、それが難しくてシリーズから離れてしまったのかもしれない。あまり存在を知らなかったように思う。
で、今回プレイしてみたわけだがこれはかなり良くできたアクションゲームだ。
美しいグラフィック、否が応でもにも盛り上げるドラマティックな音楽、バシバシっと気持ちの良い効果音、一見高難度でいながら繰り返しプレイや戦略を立てることにより何とかクリアできる難易度、そしてシリーズのスパイスとしてのドラマ、素晴らしい…。
やってみて思ったのだが、最近のゲームのグラフィック向上は素晴らしいのだが、マシンの性能が悪いからと言って、美しくないということは無いのだ。ということをこのゲームのちょっとB級的でかつな美しいグラフィックを体験して、改めて思った。考えてみれば世の中のアートには必ずしも高精細なものばかりでないし、非常に単純な色や構造で構成された作品もある。結局は色やシーンを含めた開発者のセンスだということだ。
それから、B級的というのは、敵キャラやボスにも言えることだが、定番的な恐ろしいモンスター、例えばフランケンシュタインとか、ミイラ男とか、メドューサ、ミノタウルスといった、ヨーロッパやギリシャ神話などでお馴染みで、且つ恐ろしい怪物ががたくさんでてくるのが、B級的な感じもしつつ、何となく美しいという点に貢献していると思う。
そしてゲームバランスも素晴らしい。基本的に難易度は高いのだと思うのだが、ラルフ・ベルモンドのムチに加えて、複数のサブウェポン選択、それから今作から導入された仲間への切り替えシステムが、状況やボスキャラに合わせた戦略性を生み出している。
本作では、壁や天井に張り付くことができる盗賊のダナスティ、謎の多い魔術師であり圧倒的な攻撃力を誇るサイファ、そしてコウモリに返信して飛ぶことのできるアルカードと道中で出会うことで、仲間として一人だけ連れていくことができるのだが、これらの人物を仲間にする過程も、当時のゲームとしては非常にドラマティックだ。
また、本作では3人の仲間の選択に、ステージの分岐も組み合わさっており、クリア後も別ルートからの探索が楽しめる。
探索といったが、この1本道的なアクションゲームに少しの探索要素・やりこみ要素が加わっている、というのが、非常に心地よい。
色々なレビューサイトを見ると、どうもおそらくルート・仲間選択は、ダナスティが一番低い難易度で、その次がサイファで、一番むずかしいのがアルカード、ということになっているようだが個人的には、攻撃が強力なサイファが一番クリアしやすいように感じた。
サイファは少々打たれ弱く、通常攻撃の射程も短いのだが、サイファの3つの魔術のうち、ホーミング機能を持った光弾が強力である。本来主人公のラルフ・ベルモンドをプレイしているときに十字架がでる場所で、代わりにサイファ光弾がドロップするのであるが、そこでサイファに切り替えて光弾を入手、サイファが苦手な場所では、再びラルフに変更してサイファの光弾をボスまで温存、というパターンが強力だと感じた。また、サイファの背景には開発者の隠しストーリーがあり驚いた。
また、巷では攻撃力が低いため「弱い」とされるアルカードだが、ラルフ・ベルモンドのムチとは異なり、アルカードの3方向ショット攻撃は至近距離から放つと、連射が効く性質があるためため、時と場所によってはかなり強いキャラだと感じた。またコウモリなど小さい飛行生物などラルフが苦手とする魔物に対してアルカードの3方向ショットは強力である。また、アルカードのルートでは悪魔城へ地獄のような地下から侵入するのであるが、このおどろおどろしいルートを、ラルフのみで踏破するのは少々難しい。しかし全てルートを踏破してエンディングを見たときの達成感!やったぜ!
そんなわけで大満足のゲームだった。最初は1つのキャラでクリアしたらもういいか。と思っていたのだが、絶対にすべてのキャラ・ルートをやったほうが良い。全然違う戦略と雰囲気のゲームが楽しめるのだから。
・クリアまでのプレイ時間 10時間くらい?
・私的評価 傑作 (傑作・名作・良作・凡作・駄作の5段階)