ライフ イズ ストレンジをクリア! 図らずもタイムリープものを続けてしまったが、人を選ぶゲームだ…。
PSで評判の良かったアドベンチャーゲーム、ライフ イズ ストレンジをクリアした。
なおPC版を購入した。
このゲーム、ユーザーによって賛否が分かれる作品だと思う。
システム的なことを先に記載すると、全体的に操作性はあまり良くなく、特に気になったのは私はPCでXBOXコントローラを利用してプレイしたのだが、ゲームはXBOXコントローラに対応しており、きちんとボタン操作はAとかBとか正しく画面上にインスタラクトされる。それにもかかわらず決定ボタンが、xboxコントローラのキャンセルボタンに割り当てられており、つまりXBOXコントローラなのに、日本仕様のPlaystationのボタン配置でプレイする必要があり、それがオプションで変えることができないため、最後までボタン操作を間違い続けて、決定したいときにキャンセルし続けてしまった。
グラフィックについてはリアル路線のようにも見えるが、少し水彩画のような色使いになっておりフォトリアルという感じではなく、アニメとリアルの中間のような感じだ。発売タイミングからみるとちょっと古い感じのグラフィックと感じた。
まあその辺りはこのゲームには、あまり重要ではなく、やはりストーリーやキャラの作り込みで評価されるべきゲームだと思う。
ストーリーについてざっくりいうと専門学生の学校を舞台としたタイムリープものなのだが、私にとって大事なことは、そこで解決されるべき問題が、人生にとって重要な、何か決定的な判断・出来事というよりは、ちょっとした人間関係のいざこざや印象世界・あるいはあんまり重要でなさそうな人物の不幸などの些細な事であるということだ。
これは、ステレオタイプな見方をすると、ユーザーが学生とか派遣職の女性とかで、人間関係が人生の主要な関心事である人には共感しやすいテーマなのかもしれないが、もっとクリティカルな人生判断を日頃からしている人、例えば個人事業を営んでいる人やハードワークを生き抜くような生活を日頃からしている人には、そのような些末な他人からの印象世界に興味が持てないかもしれない。
私はどちらかというと後者のタイプで、クラスメートからどう思われているかとか、このゲームの大事な人間関係上の出来事をうまく捉えることができず、「これは何のゲームなのだろうか」というクエスチョンを浮かべながら最後までプレイした。
そして最後にクロエという重要な友人に関する重要な判断を行うのだが、そこで初めて気が付いたのだ。このクロエという人物が単なるモブではなく、重要な人物であったということに。
どうもストーリーとしては、クロエという重要な友人が死ぬことを、タイムリープを駆使して助けるのだが、どのように助けても助けられない、ということが大きな問題らしい。
しかし私にとって非常に問題であることは、この重要人物・クロエがどうしても助けられないということに、最後まで気が付くことができなかった。なぜなら、ゲームの中では他の人物も死ぬし、確かにクロエも死ぬのだが、特にクロエを他の人物を差し置いて,助けようとも思わなかったからである。
その点で、非常に人を選ぶゲームである。つまりクロエを助けたいと感じることが、このゲームのストーリーを捉えることの必須条件であるから、そのように感じないプレイヤーにとっては、最後まで、いまいち捉えどころのないゲームと感じてしまう作りになっている。
ところで、このゲームの中に、日頃から危険人物を警戒している退役軍人がいるのだが、主人公やクラスメートの気持ちが全く分からない、心に問題のある人物として描かれている。まさに私はどちらかというとこの人物に近いのだと思う。生きること・家族など大事な人にとって最低限必要なセキュリティを守ることが重要であり、クラスメートにどう思われたとか、こうあってほしいとか、、あまり真剣に捉えることができない。
そんな訳で、あまり私にはこのゲームを語る資格はない感じがする。
しかしちょっとコメントすると上記のようにユーザーを限定していることで、ちょっと惜しいゲームだと思う。現代アート志望の学生たちは個性的で、なかなか魅力的に描かれており、例えば私はクロエを助けたいとは感じなかったが、クラスの悪役・ビクトリアやネイサンたちに興味を持ちそちらのストーリーを深堀するように行動していった。しかしその先に特にストーリーの展開はなかった。肩透かしを食ったような感じになってしまった。
私にとって、その悪役達のほうが現実的・現代的でクリティカルなバックグラウンドをもっているように感じたので、そちらを助ける・あるいはどのような要因でこのような行動に至らざるを得ないのか、明らかにしていきたいと思ったのだが。。。
もしクロエだけでなく、あまり多くはないクラスメートたちのそれぞれを深堀できるストーリー分岐が用意されていたら、素晴らしいゲームになりえたと思うのだが。
やはり惜しい。
・クリアまでのプレイ時間 10時間くらい?
・私的評価 良作 (傑作・名作・良作・凡作・駄作の5段階)