ゼルダの伝説 大地の章 ゲームよりハードの具合に苦労したが、なんとかクリア
ゼルダの伝説 大地の章をクリアした。
このゲーム、大変失礼ながら、カプコン制作という点が引っかかり、なんとなく敬遠していたが、他のゼルダシリーズを概ね制覇してしまったため、やるものがなく、手を出したというのが、正直なところだったが、やってみるとしっかり考えられた良作だった。というのが感想だ。
どんなゲームか?
説明するまでもないかもしれないが、ゲームボーイ版のゼルダの伝説である。
前作、夢を見る島とほとんど同じシステムを採用しているため、仕組みとしては枯れた安定したシステムである。
また、本作は大地の章と時空の章の2作を同時に発売するという、思い切ったリリースをしている。
これはポケモンなどによくある発売方式であるが、ポケモンの場合は、単にみんなが購入するので、ちょっとカラーバリエーションを増やしたという趣であるのに対して、本作の場合は、全く別のシナリオ、マップになっており、両方を遊ぶことが前提になっている点が異なる。
また、私はまだ時空をクリアしていないのだが、片方の作品で得た合言葉を、もう片方に入れると、ちょっとしたサブクエストが始まったり、両方をクリアすることで、真のラストダンジョンに行けたりするらしい。
正直、マーケティング的にはこのような販売方法に意味はないというか、むしろデメリットしかなく、素直に続編として1年後くらいに発売したほうが良いと思うのだが、そのような実験ができる自由さというかユルい感じは嫌いじゃない。
個性的なアイテムと適度に歯ごたえのある難易度
正直なところ、夢を見る島のシステムで、もう1作引き伸ばしたシナリオをプレイしたい、とはあまり感じていなかったのだが、やってみたら、結構面白かった、というのが感想である。
システムは概ね夢島と同じであるため、目新しさはないが、これまでのゼルダよりも、アイテムや、季節の組み合わせによる選択肢が多く、工夫しながらプレイできるように作られている。
このアイテムの組み合わせは、大量にある装備アイテムである指輪や、5種類ある木の実などによるものだが、例えば指輪などは、全てをそろえるのが当たり前、といえないほど、大量の種類があり、まだどのような効果があるのかランダム性がある点がこれまでのゼルダと少し異なる点であると感じた。
これまでのゼルダであれば、きちんとプレイしていれば、すべてのアイテムがコンプでき、メニュー画面が埋まっていくのを楽しめるような作りになっていたので、最初違和感を感じたが、やってみると、新しい指輪の効果を確かめるのを結構楽しむことができた。
またアクション面についても、そこそこの難易度になっているのだが、うまくアイテムの使い方を試していくと攻略が楽になっているバランスも程よい。
ダンジョン内部は季節の変更などのギミックはないが、1つの部屋が画面より広くなっていて、端の方は少しスクロールしないと見えないようになっているため、少し見通しが悪い部分が、探索要素となっており、ひと目で何をすればよいかわかる、と言った感じの作業感がなくなっている。
個性的なサブキャラクターたち
私が、リアルタイムでプレイしていないこともあるが、本作にはあとの作品で登場するディンやゴロン一族などが初登場した作品であったようで、個性的なキャラが楽しかった。
ディンは、くるくると動き回る振る舞いが魅力的だし、ウーラ一族は、他の作品には出てこなかったように思うが、メチャクチャな感じが面白い。
総じて子供向けのゲームボーイに合うような、明るくて軽い感じで楽しい気持ちになった。
イマイチな点
これはゲームボーイ版ゼルダに共通の問題かもしれないが、アイテムを頻繁に交換する必要があるのだが、ボタンが2個しかないので、いちいちメニュー画面を開いて切り替えるのが面倒である。
移動については、足が早くなったり、マップのワープポイントにジャンプできるなど、面倒くささを解消する工夫があるものの、この点にも踏み込んでほしかった。
まとめ
このゲームは今だったら、3DSのバーチャルコンソールでプレイできる。
スキマ時間にサクッとプレイできる良作として、プレイすることをおすすめする。
私は実機でプレイしたのだが、電池切れになったり、最後のボスの直前で手が滑って本体を落としてしましい、電池が飛び出て、かなり前からやり直しになったりということを、何回かしてしまったが、3DSならそういうこともないだろう。
今やっても楽しめる昔のゲームを、最新の本体でプレイできるのはありがたいことである。
・クリアまでのプレイ時間 5時間程度
・私的評価 良作 (傑作・名作・良作・凡作・駄作の5段階)