ゲーム制覇記録

ゲーム制覇記録

名作を味わいつつ、自己の地平を広げるため次の制約を課す 一つ 古今東西のあらゆる名作をプレイする 二つ オリジナルをプレイする 三つ 発売順にプレイする 四つ クリアできなければレビューしない 五つ 説明書以外のヒントは見ない 六つ バランスを壊す裏技は使わない

コンピューターRPGの金字塔 「Ultima IV Quest of the Avatar」(ウルティマ4)をいまさらクリア。美しいゲームだった。

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この時代に、このゲーム、このシリーズを始めてプレイする人がどれほどいるのかわからないが、初ウルティマとして、4をプレイし、クリアした。

私の信条として、基本的には「シリーズ物は最初のものから」「原則オリジナルで」プレイするのが基本であるが、このシリーズに関しては4からプレイすることとなった。

GOGというゲームストアで、ウルティマ4のDOS版を無料で配信していたことがきっかけだ。

同時期に、iosでも、コモドール版が配信されていたので、そちらでも良かったかもしれないが、しかし、このゲームは、メモを取りまくることが必須なので、パソコンのメモ帳などを使いながらプレイするのが適しているので、PCが一番良いと思う。

ウルティマ4は、幼少期にPC-98で兄が少しプレイしていたような記憶があるが、非常におぼろげで、定かではない。このゲームを兄がプレイしていたのを見たのが、現実かどうかわからないほどであるから、持ってはいたがあまり合わなかったのかもしれない。これまで、この西洋ロールプレイングゲームの金字塔には触れてこなかったのは、英語に対する苦手意識と、少々難しそうなイメージがありとっつきが悪かったためだ。

プレイした感触としては、現在のゲームとは異質な黎明期の作品という味が感じられ楽しかった。行き詰ったりして中断を繰り返したため、数年がかりでクリアした。

今GOGのゲームストアでの配信開始日を見ると2012年とあるので、8年くらいかかったということであろうか…。

ゲームシステムとしては、フィールドはトップビューからのドラクエタイプの仕組みで、バトルはターン性のシミュレーションゲームみたいな感じだ。

ダンジョンでは、ウィザードリーのような3Dビューとなる。

バトルは敵の強さはそれほどでもなく、大味な作りで死の危険があるのはむしろ食料が切れることだと思う。このゲームは昔よくあった食料が時間の経過とともに減少しなくなると体力を削られる仕組みを用いている。

このタイプの仕組みのゲームは、リソースを組み合わせて、効率的にゲームプレイすることがゲーム性の一つになっていることがあるが、ウルティマ4ではその仕組みも結構おおざっぱで、あまり生死をかけてプレイするような感じではない。むしろもっと穏やかな雰囲気や、開発者から与えられる知的パズルという挑戦を味わい・楽しむ感じだろうか。比較的難易度は低いので、ストレスを感じることも少なく楽しむことができた。

コンピュータゲームというよりは、何か知的な主題に取り組んでいるような感覚を覚えた。

 

ゲームクリアまでの基本的な流れは、世界中のフィールドや町ダンジョンを旅して、人の話を聞き、冒険の目的を知り、ウルティマのシステムを把握し、必要なアイテムや条件をそろえ、究極の秘密の知識を得て、最終ダンジョンにおいて、ゲームのコンプ率というか達成度を試される、ということである。

特徴的なのは、試されるのが集めたアイテムやフラグだけでなく、ウルティマ4の世界観におけるルール・真理へのプレイヤーの理解を試されるということであった。

私は、基本的にはノーヒントでチャレンジしたが、ほんのちょっとWEBでヒント的なもの助けを借りた部分もあり、何とかクリアできたか、最終ダンジョンでの最後の試練のうち、ファイナルクエスチョンには少々てこづった。

もし、これからウルティマ4を始めてプレイする人がいるのであれば、私から一つ言えるのはこのゲームでは、すべてが調和しており、設計に無駄なものがなく、すべての場所へ行き、全てのことを試し、全てをメモすべきであるということだ。

設計に無駄なものがないというのは、画面に表示されるものに加え、付属している説明書も含めている。

気になること、何のためにあるものかわからないものには、そこに隠された意図がある。全てのことを意識すべきだ。

それができれば、このゲームをクリアすることができるだろう。

 

なお、もし可能であれば、このゲームを始めてプレイするならば、オリジナルであるapple II版をお勧めする。他機種版には音楽がなかったり、画質がきれいであるように見えても、実はそれほどでもなく、オリジナルがもっとも完成度が高いと思う。

私はdos版に音楽をつけることができる有名なパッチを当てて、プレイしたが、エンディングの途中でフレーズするというバグがあるもようで、本当の最後の最後、「Comgratulation!」という1メッセージだけが表示されずにフリーズするという不具合に見舞われ、クリアの感慨を少々損なった。

Apple II版は他機種と比べ、十分に美しいものである。

 

・クリアまでのプレイ時間 10~20時間くらい?
・私的評価 名作 (傑作・名作・良作・凡作・駄作の5段階)