メトロイドプライム ハンターズ制覇!面白かった!
DS初期に発売されたメトロイドのソフト。このゲーム、やるかやらないか、少し迷った。ドット絵で構成された2Dメトロイドならば、多少古いハードでも、レトロ感もあり、楽しめそうだが、リアル志向のプライムシリーズのポリゴンをDSで今更やるのはどうだろうか、と感じたためだ。
しかし、メトロイドシリーズは、今までがっかりしたことのない、もっとも信頼しているゲームシリーズであり、2020年現在、今更感があるものの、やってみることにした。
ゲーム内容
据え置きコンソールで発売している、本家のメトロイドプライムシリーズは、3Dで構築された外宇宙の衛星や惑星を探索する主観視点のシューターっぽいゲームだが、本作もDSで果敢にも同じことへ挑戦している。
これまでのメトロイド同様の惑星探索モードに加え、インターネットやDSを持ち寄ってのマルチプレイの2つのモードがあり、NINTENEDO64のスターフォックスや、007と同じ構成だ。
マルチプレイを重視しているようで、おなじみの主人公、サムス・アランだけでなく、そのほか6種類の個性的なハンターが用意されており、ルール・ステージの組み合わせも多く、かなり充実したものになっている。
ハンターたちは武器の特性も、短距離型、中距離型、長距離型などの特性に別れ、またサムスのモーフボール形態のような、特徴的なトランスフォームが出来るようになっており、それぞれ個性がある戦略が可能だ。
デザイン的にも、昆虫のような、爬虫類のようなデザインが美しく、贔屓のハンターを選ぶのも楽しさを感じる。
プレイ感想
ゲームプレイだが、ストーリー・マルチプレイともに、本家メトロイドプライムと少し感触が異なり、DSのタッチペンがマウスの代わりになるということもあり、よりFPS的というか、エイミングが重要なシステムになっている。
残念ながらマルチプレイは、サービスが停止してしまい、もう遊べないのだが、comと戦うことはできる。
ハンターとの闘いでは、敵が小さく、かなり動きが速いので、ビームをヒットさせるのが難しく、ハンター達からも、四方八方からビームが飛んでくるので、見てよける、というのではなく、常に動き回って狙いをつけさせず、動きながら、素早いエイミングでヒットさせる、というようなプレイスタイルになる。
また敵の動きが素早いので、視界の後ろや死角に回り込まれて打たれる局面が数秒ごとに発生し、その点からも「見てよける」「タイミングを計ってよける」というようなことはできない。
この点が、メトロイドプライムとは全く異なったプレイ感覚をもたらしているように思う。
また、このゲームは、ステージが立体的で、かつところどころに空中に大ジャンプする空気の噴出孔のようなものがあり、上下左右から攻撃する/されるという点で、なにかものすごく立体的な戦いが繰り広げられることになるのが面白い。
ストーリーモードも、そこそこのボリュームで、ちょっとワンパターンな面があるが、結構面白い。
ただ、どちらかというと、バトル重視というか、静謐な空間の探索の最中に、突如サイレンのような音楽とともに、ハンターがランダムに表れて、死闘が開始されるので、ちょっと心臓に悪いというか、バトルに積極的になれないと緊張感が重いかもしれない。
また、ストーリーモードでは、おなじみの時間制限のある緊急脱出が毎回発生するので、この手の緊張感に慣れていないと、ドキドキしすぎて苦しいかもしれない。
もっとも、死んだり時間内に脱出できなくても、細かなチェックポイントがありすぐに直前から再開できる作りになっているので、リスタート時のリスクは低い作りになっている。
感想
このゲーム、当時はおそらく、wifiでの対戦や、充実したストーリーモード、本家プライムでも実現していなかった移動とエイミングが同時にできる操作系など、DSという携帯機での実現は、かなり衝撃だったと思われる。
いまプレイすると、画面の汚さや、ボスキャラの使いまわしなど、いろいろと至らない点が目につくものの、何とも言えない廃れない魅力がある。
例えばDSということで今の基準からは、画面は汚いのだが、スライラスを使ったエイミングなどぬるぬる動く感じ・気持ちよさが忘れられず、プレイ後、少し経つと、なんかまた動かしたくなる。
多分印象的な音響や、ハンターたちのエキゾチックなデザイン(金属のような、虫のような)などが組み合わさって、そんな印象が作られているのだと思う。
そんなわけで、個人的には、「なんか好き」「もしかしたら、いくつかのプライム本編よりも、それから全般的に2Dメトロイドよりも好き」な作品なのだが、難易度やDSでの個性的な操作方法などが、万人にはお勧めするのには抵抗がある、、、けど「やっぱり好き」という不思議なゲームである。
できたら当時マルチプレイが可能な時に、世界のハンターたちと戦いたかった、と思う。
メトロイドの他シリーズを制覇しているような人には、是非スルーしないでやってみてほしいと思う作品だ。
なお、このゲームは左手で移動、右手でスライラスを使ったエイミング、という操作性のせいで、手がとても疲れる。3dsのパルテナの鏡に付属している万能スタンドを併用することをおすすめする。
・クリアまでのプレイ時間 15時間くらい。
・私的評価 名作 (傑作・名作・良作・凡作・駄作の5段階)